天徳貴人とは何か
天徳貴人(てんとくきじん)は、四柱推命の特殊星(神殺)の中でも代表的な吉星の一つです。
「災いを減らし、困ったときに助けが入りやすい星」と言われ、古くから非常に縁起の良い星として扱われてきました。
しかし、講座で最初に理解していただきたいことがあります。
天徳貴人があるから必ず成功する。
天徳貴人がないから不幸になる。
という意味ではありません。
特殊星は命式全体を読むための補助情報です。
命式の中心となる
- 日干
- 通変星
- 十二運星
- 五行のバランス
を読んだうえで、「この人にはこのような追い風が入りやすい」という追加情報として活用します。
天徳貴人が持つ意味
天徳貴人には次のような象意があります。
- 困った時に助けが入る
- 良い指導者や恩人に恵まれる
- 災難が軽く済む
- 周囲から引き立てられる
- チャンスに恵まれる
- 良いタイミングを得やすい
人生では誰でも困難に直面します。
天徳貴人を持つ人は、その困難を一人で抱え込まず、必要な時に必要な人とのご縁が生まれやすい特徴があります。
これは「運が良い」というより、必要なサポートを受け取る力とも言えるでしょう。
命式のどこにあるかで意味が変わる
特殊星は「ある・ない」だけではなく、どの柱にあるかが大切です。
年柱
幼少期や先祖との縁を表します。
家族や周囲の大人から守られやすく、幼い頃から援助を受けることが多いでしょう。
月柱
社会運・仕事運に影響します。
職場で引き立てられたり、上司や先輩とのご縁に恵まれたりします。
困難な場面でも協力者が現れやすく、仕事運を後押ししてくれる星になります。
日柱
最も力を発揮すると考えられています。
本人の人生そのものに天徳貴人の作用が現れやすく、
- 人間関係
- 結婚
- パートナー運
- 人生全体
に良い影響を与えると言われています。
時柱
晩年運や子ども、後輩との関係を表します。
人を育てたり、人のために行動したりすることで、自分自身にも幸運が返ってきやすい配置です。
天徳貴人が複数ある場合
命式に2つ、3つある場合は、援助運や人とのご縁がさらに強調されます。
ただし、
「数が多いほど絶対に良い」という単純なものではありません。
命式全体とのバランスを見ながら判断することが大切です。
運気で巡る天徳貴人
天徳貴人は、生まれ持った命式だけではなく、
- 大運(10年)
- 年運(1年)
- 月運(1か月)
- 日運(1日)
でも巡ってきます。
影響力は大運 > 年運 > 月運 > 日運の順に大きくなります。
運気で天徳貴人が巡る時期は、
- 良い出会い
- 協力者
- 問題解決
- 思わぬ援助
などが起こりやすくなります。
ただし、
何もしなくても幸運が降ってくる時期ではありません。
行動した人ほど、その援助を受け取りやすくなるタイミングです。
命式にある場合と運気で巡る場合の違い
一般的には、命式にある天徳貴人の方が影響は強いと考えられています。
命式にある場合は、一生を通じて援助運として働きます。
一方、運気で巡る場合は、その期間だけ追い風が吹くイメージになります。
天徳貴人の出し方
天徳貴人は、月支を基準にして判断します。
月支と天干・地支の組み合わせが次の条件に当てはまれば成立します。
月支条件
子地支「巳」
丑天干「庚」
寅天干「丁」
卯地支「申」
辰天干「壬」
巳天干「辛」
午地支「亥」
未天干「甲」
申天干「癸」
酉地支「寅」
戌天干「丙」
亥天干「乙」
例えば、
月支が「未」で、日干が「甲」であれば、日柱に天徳貴人があると判断します。
他の星との関係
天徳貴人は基本的に単独で吉作用を持つ特殊星です。
他の神殺によって大きく作用が変わることは少ないとされています。
一方で、
月徳貴人と一緒にある場合は、吉作用がさらに強くなると古典では考えられています。
講師として大切に伝えたいこと
天徳貴人を持っている方を見ると、確かに「助けられる人生」を歩んでいる方は多くいます。
しかし、それは助けてもらうだけの人という意味ではありません。
実際には、
人を大切にし、感謝を忘れず、ご縁を育ててきた人ほど、その星の良さが表れているように感じます。
四柱推命では、「星が人生を決める」のではなく、星の性質をどう活かすが大切です。
天徳貴人も同じです。
人とのご縁を大切にし、助けを素直に受け取り、自分も誰かを支える存在になることで、この星の吉作用はより大きく働いていくでしょう。
まとめ
- 天徳貴人は代表的な吉星の一つ
- 災難を軽減し、援助運・引き立て運をもたらす
- 命式全体を読む中で補助的に活用する
- 日柱にあると最も作用が強いとされる
- 運気で巡る時期は行動することで追い風を活かせる
- 「ある・ない」ではなく、「どう活かすか」が四柱推命では最も重要である
このように講座では、「吉星だからラッキー」と覚えるのではなく、命式全体の中で天徳貴人がどのような役割を果たしているのかという視点で読み解いていきましょう。
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